ポートフォリオ案その1


アセットアロケーションを考える」で提案したアセットアロケーションを実現するための、ポートフォリオ(具体的なファンドの組み合わせ)を考えます。2つのやり方があります。

  1. 各アセット(日本債、外国債、日本株、外国株)に対してそれぞれ、インデックス・ファンドを選ぶ。
  2. 複数アセットを組み合わせた、いわゆるバランス・ファンドを1つ、あるいは複数組み合わせる。

ここでは、2番目の「バランス・ファンドを組み合わせる」方針にします。できるだけ手間をかけないよう、少数のファンドで済ませるためです。

インデックス・バランス・ファンドとして秀逸なのが、セゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」です。株式と債券が半々。そして、それぞれのアセットアロケーションを、各地域の時価総額比率で決める仕組みになっています。社長の中野晴啓さんは、投資思想のとてもしっかりした方で、複数のご著書はどれも勉強になります。

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ただ、目標とするアセットアロケーションは、株式比率60%および外国比率60%です。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、株式比率50%、外国比率88%なので、目標からだいぶ離れています。特に外国比率が高すぎます。もちろん、それが純資産比率なのであり、ホームカントリーバイアスは掛けない!と決めればそれでも良いのでしょう。ですが、ちょっとここで、ホームカントリーバイアスの日米差について考えてみましょう。

ホームカントリーバイアスの日米差

アメリカ市場の資産比率は世界の約半分を占めるので、アメリカ人が純資産比率で国際分散投資をすると、投資先の半分は自国ということになります。したがって為替リスクを持つ資産は全体の半分のみなのです。ホームカントリーバイアスという言葉は誰が発明したのかわかりませんが、投資の本場である米国でできた言葉なのではないか?と勝手に想像しています。であれば、資産の50%を大きく超えて自国に投資した場合に初めて、ホームバイアスが強いと言われるような感覚でしょうか。

一方、日本の資産比率は世界の約10%程度なので、もしそれ以上を国内資産に割り当てれば、ホームバイアスだね、と言われることになります。ですが、為替リスク資産は90%もあるのです。ホームバイアスをかけないことが一番リスクを分散できているのかどうか、怪しいのではないでしょうか。

このような、アメリカとは異なる事情をふまえ、ちょっとはホームバイアスをかけよう、という方針です。実はセゾン投信の中野社長ご自身も、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」と、「セゾン資産形成の達人ファンド」に自ら投資すると同時に、4本の日本株投信にも投資しているのですよ!(ご著書より)

日本株ファンドの選択

そこで、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドをコア資産としつつ、サテライト資産を加えることにします。今、株式の比率と国内資産比率を増やしたいのですから、いちばんシンプルなのは、国内株式クラスをサテライトとして投入することです。ということは、日経225またはTOPIXのインデックスファンドでしょうか?

ここでちょっと考えなくてはならないのは、日本株式がバブル崩壊から20年もの間、低迷し続けたことです。アベノミクス効果で2013年から躍進していますが、これは規制緩和と円安のご利益なのであって、日本企業の価値が突然上がったわけではありません。ではなぜ20年も低迷し続けたのでしょうか?詳しくは別の記事で語りたいと思いますが、パパは主に、大企業がいまだに、抜本的な構造改革を成し遂げられていないことが、原因であると考えています。

日経225は大企業だけの指標ですし、TOPIXも資産規模の80%は大企業です。ところが、中小企業の中には、失われた20年の期間にあっても、どんどん業績アップしている企業もあるのです。つまり、日本株式に投資するなら、中小企業の割安成長株に投資するのが吉というワケです。日本の大企業群は、日本経済を停滞させ続け、あまつさえ国に圧力をかけて法人税を下げさせ、結果として消費増税を誘導しています。私たち投資家が、大企業よりもむしろ中小企業に将来を託すようになれば、産業構造が大きく変わる原動力になるかもしれません。

ところがあいにく、日本の中小株に投資するインデックスファンドは無いのです。米国株や欧州株、あるいは世界分散型のファンドでは、中小株のインデックスファンドがあるのに、残念です。そこでここでは、日本の中小株への投資として、複数のアクティブファンドの中から「ひふみ投信」を選びました。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを全資産の75%、ひふみ投信を25%に設定すると、パパの希望アロケーションに近いポートフォリオを構築することができるんですね。たった2本のファンドで(ほぼ)希望のアロケーション完成!です。

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      2016/04/29

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